酔いもそろそろ回ってきたので、一気呵成に書いてしまおう。
結論から言えば、DVDを見ればいいです。
決して誰かと見に行こうとしないこと。
自分みたいに底意地の悪いやつと一緒なら、観た後のつっこみ合戦を楽しめる映画です。
映画『MONSTERZ モンスターズ』予告編 - YouTube
映画のはじまりからして、なんかいやーな予感がプンプンしていた。
まず、他人を自由に操れる能力を持つ藤原が、幼少期に母親からAKIRAを渡されるシーン。
いやいやいや。あれ中学生にもならない子供に読ますような漫画じゃないだろ。しかもあれ、一巻だけだよね多分。一巻て多分テツオの暴政時代が続いているときだよね。
あそこでAKIRAをキーアイテムにしてしまうこと自体、監督の考え方はどっかずれてる。
銀行で操られたあと正気に戻った後の銀行の中の演出、ひどい!
あの絵に書いたような騒然とした感じなんですか。あんな一斉にみんな騒ぎ出しますか。非日常風景に違和感を覚えてしまうのはなかなかありませんでしたよ。
あとな、オカマとオタクの最初の引越しのシーンのギャグまがいのやり取り。さぶい。びっくりするほど寒い。久しぶりに映画館でため息つきましたわ。
ブシロードが協賛に入っているからといって安易にそれを作中に出しちゃうのはどうなのよ。「ガード」じゃねぇよ!ポップコーンスクリーンに投げつけようと思ったよ!
藤原が主人公・終一(誤変換ではなく本当にこの字)君を追い回すシーン。あの顔芸はあんまりシニカルではない感じの女子高生ですら笑ってましたよ!
脚本が馬鹿。脚本が馬鹿。演出も馬鹿。映画のつくり方とかよくわからないけどストーリーを作っている陣がクソ馬鹿無能。
全てが子供だましで、そんな子供だましのストーリーラインに添って一生懸命演技している役者たちが滑稽で滑稽で哀れ過ぎた。
途中からスクリーンから目をそらしっぱなしでした。
一人で来て、よかった。
そうここまで思えた映画もありません。
あ、デビルマン(実写版)をDVDで観た後の感覚に似ているかも!
あの時もB級とは分かっていたものの、期待してみたら最悪だった、というパターンだった。
超映画批評「MONSTERZ モンスターズ」70点(100点満点中)
というかこの映画になんで70点もつくの????
「MONSTERZ モンスターズ」は、優れた監督と優れた役者の能力がかみ合い、うまくいった娯楽作である。
うまくいった・・・?優れた役者の能力だけは異論ないけれど。
それにしても、誰であっても目力で操ることができる。藤原竜也にこんな能力を与えたら、秒速で1万人斬りを達成してしまいそうだが、この映画の主人公「男」そんなノーテンキさはみじんもない。
ノーテンキという言葉が何を指しているのかはわからないけれど、ほっとけばいい山田孝之に何度も何度もストーカーのように近づく藤原の姿はギャグだったし、目力も顔芸でしかなかった。
というのもこの恐るべき力には強い副作用があり、そのため男は肉体をハイスピードで朽ちさせながら生きているのである。それが明らかになるシャワーシーンの衝撃はかなりのもの。ホラー映画でこの手の描写はお手のものである中田秀夫監督の真骨頂といったところだ。
この説明だけ聞くと作中で何度も何度もこういう演出がされたように感じるかも知れないが、実際に作中でこういった描写がされたのは二回くらいしかない(しかもかなり控えめ)。
ただ実際にこのレビュー振りかえってみると、褒めているのは終始役者のことばかりだ。
肝心のストーリについて言及がないのは「そういう作品ではない」という定義をしているのかも知れない。
それにしても、唖然としたのはこの作品に出演した役者二人の対談内容だ。
藤原竜也×山田孝之を直撃!『MONSTERZ』は笑えるサスペンス映画!? | 女子SPA!
山田:本作の場合はエンターテインメントとして観てもらえればいいと思ってるんです。それこそ僕としては笑ってもらってもいいと思ってるんですよ。緊張している場面でも。いやいや、そんなことないでしょとかって(笑)。
それでもいい映画だと思うんです。なんか実際にこんなことが起きたらどうしようとか、そういう風には捉えてほしくないですね。
なんか「うまくいかなかったところも含めて笑ってくれればいいんすよ」みたいに逃げ口上を最初から用意してしまっているところが気に食わない。
いやいや、そんな言葉を履けるんなら作品のクオリティーとか必要ないですや~ん。監督の力量とはなんぞやですよ。これ言い出すような映画ならYoutubeの素人動画見ますよ。
最後のEDテロップ(何故か縦書き)で監督の名前はメモった。もう二度と中田秀夫監督の作品は見ないと誓った。
これくらいつまらなかったです。
ご参考ください。