言葉なんていい加減なもの

言葉って扱いが難しいと思うんだよね。
特に書き言葉!

映画を見て、その感想を話し合うっていう会に今日行ってきたんだけど、その後の懇親会でトークショーをしていた音楽批評家の人に、書き言葉に迷わされちゃいけないよっていうことを言われた。

自分は最近ずっと書き言葉に惑わされていると思う。
食べログとか映画批評とか読書感想とか。
こういったレビューは、食べたラーメンを食べた感想を書くものだけど、往々にして味そのものにも言及するよね。このラーメンは柚子がポイントです!とか。

こういうレビューを見た後にそのラーメンを食べると、さもその柚子がラーメンの最重要ポイントであるようにさっかくしてしまうんだよね。

あるいは映画のある象徴となっているアイテムがあるとする。例えばヒロインが大切にしているペンダントをつけていたりつけていなかったりとか。
自分で気になってそのペンダントの意味を調べてみると、これは失われた希望を象徴しているとかそんなことがさも事実のように書いてある。
けど実際にはそんなことはないはずなんだよね。もしかすると映画のミスでそういう風になっているのかもしれないし、また別の意味を持っているのかもしれない。
けどそういう言葉を見たら、多分次回からはそういう風にその映画のアイテムを解釈して見てしまうと思う。

五感で受け取って楽しむ娯楽は、本来その感覚でしか表現できないはずのものなんだよね。
音楽は耳で受け取った感じ、映画は目と耳で受け取る情報から受ける感じ、グルメは舌と鼻と目で感じた感じ。
全部究極的には感じ。とういうところでしかなくて、それを正しく書き言葉に起こすことなんて出来ないはず。
けど実際にはこういったものは文章に書き起こされ、現在ネットに溢れている。

そこんとこのズレっていうものを認識して、書き言葉って言うのは実は非常に不適格なものなんだと自覚しておくことが大切なんだと思った。